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クラソロ in 遊園地

ブクマ貼らせて頂いている小山田さん宅で行われていた絵チャに特攻してきましたー!
絵も描けないのに何やってんだ!(爆)
描く方に参加しないと言ったら哀しそうにされたので「では私を萌えさせてくれたら小話を書こうじゃないですか!」と言ったらまんまと萌えたんだよ、っていう(笑)
チャットしながら小話書くのはあちこち全力疾走みたいになって大変だという発見がありました。当たり前か……
そういや元々そんなに書く速度は速くないんでしたわ自分……

というアレで、クラブソロモンの面子で遊園地に行ったら、という話です。
小山田さん宅のチャットログにはちゃんとイラスト入りで掲載されてますので、目の保養をしたい方は是非にそちらでごらんください!
とりあえず文だけのもあげとくぜー。

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【CASE1・白龍の場合】「遊園地というものは。」

 娯楽施設だ、とそういう話だった。
 だが実際足を踏み入れたこの場所はどうだ、確かにファンシーな見た目、人々の笑顔、そういうもので溢れてはいる。
 しかし、しかしだ。
 それならば何故、自分はこんなにも追い詰められているのだろうか。
 そもそも何故この場はこんなに暗いのか。ところどころにある照明は、とても照明としての役割を果たしているとは思えず、また流れる音楽や効果音も恐怖を助長させているとしか思えない。

「っヒイイ!!」

 喉の奥から押し出されるように漏れた悲鳴が自分のものだとは、とても信じたくない。
 思わず、隣りを歩いていたアリババの腕をぎゅっと掴んでしまった。

「白龍、白龍ー? 大丈夫かー?」
「こ、このような試練があるとは……! 侮りがたい場所でっ、うわああぁぁぁ!!」
「ちょ、落ち着けって! そんな叫んだら喉……」
「こ、これしきで挫けは……! ひぎゃあああああ!!」
「頼むから耳元で絶叫しないでー!!」

 絶 叫 。
 何を見たのか、なんてとてもじゃないが解説をしている場合でも、出来るような精神状態でもなかった。
 アリババが何か言っていたのも、耳をすり抜けていて。
 出口に着く頃、それぞれ理由は違えども二人がやたら疲れ切った顔をしていたのは言うまでもない。

「あの……この中で起こった事は絶対に外で他言しないでください。俺の威厳が……」
「うん? ああ……うん。いいよ……」

 白龍は知らない。
 この後、外に出た所で待ち受けていたジュダルに。

「お前らの悲鳴、ちょー聞こえてきてた! めちゃくちゃ受けたし!」

 と大笑いされ、それこそ地にのめり込む程に凹むという事を。
 合掌。



【CASE2・ジャーファルの場合】「ロックオン!!」

 何故ジャーファルが射的場にいるのか、と言えば。話の流れでこうなった、としか言いようがない。
 元々はアリババとの会話で、意外な事にお互い射的が得意だ、という話になったのだ。
 お互いがお互いともに大人しそうな顔して……と考えたことは内緒である。
 まあ射的などはそう力のいる作業でもないし、どちらかと言えば集中力が物を言う遊びだ。
 それを考えると、アリババが得意だというのは納得がいく事ではある。モルジアナやマスルールが得意だと言われるよりか、余程。

「ジャーファルさん!勝負です!」
「ふふ、負けませんよ?」

 勝負内容は至って簡単、どちらの記録がより上を行くか、である。
 シンプルだからこそ分かりやすい。
 ジャーファル自身、得意だと言ったからにはそこそこの自信がある。
 だがアリババの集中力や、ここぞという場面で発揮される底力を鑑みるに油断は出来ないと見てもいい。
 手にした銃を構え、いざ、と的に向かったその時だった。
 異変を、察知したのは。

 背後に立つ、気配。
 集中モードに入っていたジャーファルは、反射的にそのまま背後を振り向いていた。
 振り向き、そのまま引き鉄を引く。
 ぱん、と乾いた音がした。

「ぐぶへっ」

 的が大きいため、外す事はなかった。
 撃ち放たれたコルクは、まっすぐにジャーファルの背後にいた人物へ向かって飛び、命中する。
 その悲鳴が聞こえた時点で、相手が誰だかは既に分かっていたのだけれど。

「う、腕をあげたな……ジャーファル……」
「うるさいですよ、シン。まったく勝負の邪魔をして」
「いやぁ、ちょっとぐらいハンデがあった方がだなあ」
「もう一発喰らいたいならそう言ってくれればいいじゃないですか、水臭い」

 にこり、笑ったジャーファルが引き鉄を引き。
 二発目のコルクは、狙い過たずシンドバッドの頭に命中した。

「またつまらないものを撃ってしまいましたね……」

 ふう、と溜め息混じりに、某剣士の台詞を呟く。いや、あれは武士か、侍か?
 まあどちらでも構わない。今の状況下に於いてはこの言葉以外にしっくりくるものは思い付かなかった。


「シンドバッドおじさん、頭にコルクがめりこんでいるよ? どうしたんだい?」
「…………」



【CASE3・ジャミルとゴルタスの場合】「うちの社長の話をしよう。」

 ゴルタスは、社長が一人楽しそうに鳩たちに餌を振りまいているのを、やや離れた場所で見ていた。
 社長ことジャミルは、群がる鳩に笑いながら撒いている。
 ……ポップコーンを。

「さあ、食べるがいいさ。トウモロコシを!」

 社長、それはトウモロコシを原料にはしておりますが、厳密にはトウモロコシではありません。
 ポップコーンという名称があります。

 思いはするが、口には出さなかった。
 ゴルタスはジャミルのSP兼部下ではあるが、極度に無口な男だった。
 ……時折、そこは突っ込んでやれよ、という所までスルーしてしまう程に、無口だった。
 今もまた、ポップコーンをおそらく鳩用の餌だと勘違いしているであろうジャミルを前に、何も言わずにいるほどに。
 まあ、彼らは彼らでツッコミ不在のままここまで来たので、きっとこれはこれで上手くいっているのだろう。
 周囲がどれ程ドン引きしているとしても!

 やがて、一頻り鳩にポップコーンを撒いた後、満足したのかジャミルはふう、と息を吐き。
 一連を見守っていたゴルタスを、笑顔で振り向いた。

「なんだゴルタス、お前もやりたいのか? 仕方ない、僕はもう飽きたから残りを任せてやろうじゃないか」

 言いながら、ずいとポップコーンの入ったバケットを押しつけられる。
 ゴルタスは手の中のそれ(体格の大きな彼が持つとやたら小さく見えた)を、ゆっくりと見下ろし。
 ジャミルが地面に撒いた餌、もといポップコーンを未だつつく鳩を見やり。
 それからそっと、バケットの蓋を閉じた。
 可愛らしいキャラクターの描かれたそれを、大男である彼が手にしている図は……何というか、随分とシュールな光景である。

 さてこれを如何しようか、とゴルタスが考えていると。
 ふと、視線を感じた。
 見やれば、そこにはクラソロでの共演者である、モルジアナが立っていて。
 その目線はゴルタスの手にしたバケットに注がれていた。
 やはり少女らしく、可愛らしいものを好むのだろう。微笑ましく思った。
 だから。

「えっ……? えっ、あの、これ……?」
「……食べて、くれないか。頼む」
「あ、はい……ありがとうございます」

 ぺこり、頭を下げたモルジアナに、ゴルタスも軽く会釈を返し。
 やはりああいう可愛らしいものには、それ相応の行きつく場というものがあるのだろう。
 一人内心で満足し、ゴルタスは池の傍のベンチに座っているジャミルの元へ、足を向けたのだった。

 ……ゴルタスは知らない。
 モルジアナが見ていたのが、バケットではなく中身の方がメインだった事(勿論外見の可愛らしさも見てはいたのだけれど)。
 この後モルジアナが、ゴルタスも負けず劣らずの体格のマスルールと合流し、彼の手にはしっかりとバケット(ちなみにゴルタスがあげたそれとは違う柄だった)が下げられていたことを。
 知らない方がいいことも、多分世の中にはある、という話。


 

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