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ここ に 

83夜読了後に、相棒としてたメールから派生した話。
書いていいよー! って快くオッケーくれた宇崎ちゃん、ありがとね!
でも一回じゃ終わらなかったよ折角のオチが!(爆)

そんなカンジのシャルルカンとアリババの話。
シャルアリなのかどうかは、まあ微妙な線で。
ネタバレしてるのでご注意をば。
あと無駄にな がいで、す……

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ここ に


 普段はヘラヘラ……もとい、飄々としているシャルルカンだが、稽古の時にそれが豹変した時には心底驚かされた。
 厳しいしごき、いや訓練についていくのには必死で疲れる。だがそれは決して不快な疲労感ではなかった。
 シャルルカンの剣の腕前は初見の時に見せてもらっているが、実際に対峙してみるとその強さが身に染みてくるようだった。

 強い。
 称賛の言葉も畏敬の念も、何も意味がない程に、ただその一言だけで充分すぎるほどに。
 アリババは自信の剣技が拙い事など知っていた。だからこそ師を求めたのだから。
 力の差を、技巧の足りなさを、圧倒的な強さで捩じ伏せられる。
 悔しさは、けれど前へ進むための糧にしかなり得なかった。
 強くなりたい。
 そんな単純な想いを芯に立つ心は、自身でも驚くほどにぶれることがなかった。

 剣の柄を握る手に力を込め、まっすぐに前を見据える。
 アリババの表情を見たシャルルカンがニヤリと笑い、構えかけたその時。

「お、鳴った。今日はここまでなー」

 辺りに響いた鐘の音と共に、シャルルカンはあっさりと剣を収めて終了を宣言してしまった。
 場に満ちていた筈の緊張感もまた、その一言と一緒に霧散してしまう。

「ま、またですか」
「公私の使い分けはキッチリするタイプなんだよねー俺」
「物凄く途中だったのに……」

 鐘は、終業時間を知らせるものだった。
 シャルルカンは、初日からずっとこの調子だ。
 どれだけ盛り上がっていようと途中だろうと、鍛錬は時間内だけ。
 どこかに切り換えスイッチでもあるかの如く、鐘と共にころりと切り替わってしまう。
 真面目なのか不真面目なのかよく分からない人だな、というのが、ここ数日でのシャルルカンに対する評価だった。
 アリババがスッキリしない顔をしているのに気付いたのか否か、シャルルカンは肩にがっしりと腕を回してきて。

「休むのも気晴らしすんのも、強ェヤツは全部やってるもんだぜぇ? つーわけで、飲み行くぞー!」
「え、ちょ、俺は……」

 自主錬しようと思ってるんですけど。
 告げた筈の言葉は、聞こえていないのかスルーされているのか、ともかく取り合ってはもらえなかった。
 これもまた、ここ数日で恒例になってしまったやり取りである。


 飲む、とは言っても諸々あってあまり酒を好まないアリババは、専ら料理を食べている。
 訓練後の体に、シンドリアの料理はどれもがとても美味しく感じられた。
 シャルルカンはと言えば酒が好きでまた強いらしく、つまみを齧りながら次々と杯を空けていく。
 この時に話すのは、大体が他愛もない与太話ばかりだ。
 本人曰く「公私を使い分ける」シャルルカンは、先の訓練の話など欠片も持ち出してこない。
 そうなると弟子であるアリババの方から話を振れるわけもなく。

 シャルルカンは八人将として名が知れているからか、顔見知りらしい人物が話しかけてきて一緒に飲むことも多々あった。
 今日は誰も来ないな、などと考えながら、空いた杯に酌をしていると。

「アリババはさあ、興味ないわけじゃないんだろ?」

 問われ、だが主語のない言葉に首を傾げる。
 今までの話との脈絡が全然なくて分からない。
 だが唐突な話題転換は珍しくも初めてのことでもないので、素直に聞き返す。

「何の話ですか?」
「そんなん、酒の席でこういうフリをしたら、決まってんだろ」

 言って、シャルルカンは酒を呷る。
 酔ってきてんのかな、と思いつつアリババも食べていた料理を口に入れた。
 もぐもぐと口を動かしていると、たん、と音を立てて杯を置いたシャルルカンが、やけに真剣な顔をして。

「女の話だよ。つうか、セックスの話?」
「ぶっ!!」

 咄嗟に口元を手で覆ったため、口中のものを飛ばさずには済んだのだけれど。
 結果的に、アリババは盛大に咽せることになってしまった。
 何言ってんだ真面目な顔して!!
 と、言いたいのに口から出るのは咳ばかりだ。
 げほげほと口を押さえながら咳き込んでいると、元凶そのものであるシャルルカンが背中を擦ってきた。

「あーあー、なーに慌ててんだよ。仕方ねーなー、俺の弟子はー」

 などとのたまいながら。
 師でなければ、アンタがおかしなこと言うからだろ!! ……と、どつくのに。
 いやもうコレはいいのか、そろそろいいんじゃないのか、どうなんだ?
 葛藤しているアリババの心情など露知らず、シャルルカンは。

「俺はやっぱ最初はさあ、お前みたいなのだと玄人のお姉さん相手がいーかなーと思うわけよ。色々と教えて貰えるし。何より気持ちいいし。あ、でも趣味嗜好はそれぞれだしなー。心に決めた相手が、とかなら無理強いはしないけどな!」

 咳き込むアリババの背を撫でながら、訥々と喋り続けていた。

「げっほ、ごほ……! はー、はー……」
「落ち着いたかー? ほい水」
「あ、どうも……」

 受け取った水を飲みながら、いやいや原因作ったのこの人なのに、なんで俺が礼言ってるんだ、と腑に落ちない気分になってみたりして。
 喉元を擦りながら、乱れた息を整える。
 何だかやけに疲れてしまった。
 そういえばあれ程一人で喋り倒していたシャルルカンが静かになっていることに違和感を覚え、どうしたのだろうかと視線を向け。
 アリババは、驚きにびくりと肩を震わせることになってしまった。

「し、師匠?」

 シャルルカンは、何故かアリババを凝視していたのだが、その距離が。
 近すぎるほどに、近かった。
 それは内緒話をする、というよりも睦言を囁き合う男女のような近さで。
 身を退こうとしたのだが、背を擦っていた手がいつの間にか肩に回されていて、それは叶わなかった。
 驚いたのは距離もそうだが、目の前のシャルルカンが何を考えているのか、常に見せているような笑みではなく、真顔でいたから。
 銀糸のような髪が、目と鼻の先でさらりと揺れる。

「そんなに苦しかったのかー? 涙出てんぞ」
「う、え……っと」

 ふ、と笑いながら指摘される。
 慌てて目元に手をやると、確かに指先が濡れた。
 そういや結構長く咳してたし苦しかったしなあってそうじゃなくて、この距離は、体勢は何なんだっていう。
 言った方がいいのか悩んでいると、シャルルカンが先に口を開いてしまった。

「女がダメってんならさ……男がイケる口?」

 この人なに言った、が最初。
 ああ、話がさっきのに戻ったっていうか続いてたのか、が次。

「……はい?」

 思わず聞き返しても、やはり言葉は見当たらないままだった。
 最早困惑を通り越して混乱するアリババを余所に、シャルルカンは体勢はそのままで杯に残っていた酒をぐっと飲み干して。
 元々近かった距離をさらに縮めるように、アリババの顔を覗き込んだ。

「まあ、カワイイ顔してんなーとは思ってたけど。泣き顔見てたらイケそうだなーってさ」
「えー……と?」
「うん、やっぱ平気そう。俺と一回寝てみる?」
「……??!!」
「心配ないって。俺どっちもイケる派だから。俺のテク、超絶よ?」

 こ、この人酔ってますぅぅぅ!!
 と、絶叫出来たのは心の内だけで。
 アリババは返す言葉も忘れて、ぱくぱくと音もなく口を動かした。
 どこの世界に弟子を床に誘う師匠がいるんだーってここにいたよ今まさにああもうホントにシャレになんねぇっていうか、この人、ホントにもう!
 何でこんな事になってるんだとか、何が哀しくて師匠に誘われなきゃならないんだとか、色々思うところも言いたい事もあったのだけれど、とりあえず。
 今はっきりと分かっていて揺るぎない事実はと言えば。

「酔……って、ます、ね! 師匠!!」

 酔っ払いの戯言になんざ付き合ってられるか!
 思いながら、シャルルカンの肩をぐぐぐぐ、と押すのだけれど。
 流石というか何というか、ビクともしない。あれだけの解体ショーを繰り広げた腕だ、力で叶うとは最初から思っていないけれど、全く太刀打ちできないというのも哀しくなってくる。
 必死になっているアリババを余所に、シャルルカンは余裕の体で笑っているばかりで。
 いっそ殴ってやろうか、と半ば本気で考え出した時、それは訪れた。

「弟子で遊ぶなバカ」

 絶対零度の声音と共に、ひゅんと音を立てて振り下ろされた、杖。
 真横から聞こえてきた硬質の物同士がぶつかり合う、がつんという音。
 脳天を殴られたシャルルカンはそのまま前のめりに倒れ、更に額が机とぶつかったのだろう、もう一度ごつん、と派手な衝突音を立てた。
 音から察するに、相当容赦のない強さで入ったようだった。
 うわぁ、痛そう。
 そう思いはするが助け起こしに入らないのは、まあ。酔っぱらいに関わるとろくな事がないと学んでいるからで。

「い……ってぇな! 何すんだ!!」
「アリババくん、大丈夫だった? ああいう輩はね、調子に乗らせるとつけ上がるから、さっさと排除しないとダメよ?」
「あ、はあ……ありがとうございます」
「無視すんなー!!」

 頭を押さえて震えていたシャルルカンががばりと起き上がって抗議しても、手にした杖で制裁を加えたヤムライハは華麗に無視を決め込んだ。
 それどころか、にっこり笑ってアリババに声をかけてくる。
 助かったのは事実なので、軽く会釈をしておいた。
 後ろではシャルルカンが最早絶叫の域で喚いている。

 天敵同士というか水と油というか、顔を突き合わせればとりあえず挨拶代わりにいがみ合う二人だ。
 ここでも穏便に済むはずがない。
 え……まさかこれ、俺一人で捌くわけじゃ、ないよな……?
 背中を、嫌なカンジに冷たい汗がつたっていく。
 逃げたい。非常に、この場を去りたい。何事もなかったような顔をして!!
 泣きたい気分になってきたアリババは、心の内でひっそりと誓った。

 俺は、酒で、人様に迷惑はかけない!!

 まあそもそも、酒にいい思い出のないアリババは殆ど飲酒というものをしないのだけれど。
 この場をどう切り抜けたのかは、各方面への配慮から、想像にお任せするということで。

END



アリババくんの泣き顔はムラっとするよね、ていう話。
83夜の冒頭まで何日かあったみたいなので、そのうちのどこかの話、というカンジで読んでいただければ。
シャルルが楽しすぎます。そして勝手にバイ推奨(笑)
アラジンが来てないのは飲み屋だからです。
しかしシャルルの口調はこんなんでいいのだろうか……

タイトルの秘密まで辿りつかなかったので、続きます。
長くなっちゃったんで分割したんだよぅ……
 
そういやこの時代にセックスって単語があったのかっていうツッコミはしないでくださいねー。
シャルルに言わせてみたかったんだ(笑)
まぁこの辺はすももの流れですな。

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