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ICOパロ2 (龍アリ)

あの…うん、何かね、うん…
…荒ぶったんだ、色々。
ええい、思いついたから書いちゃったんだぜICOパロ続きぃ!!
というカンジです。
短いけどねっ。





ICOパロ イコ=白龍、ヨルダ=アリババ
泡沫行路


 突如としてどこからともなく現れた少年の両耳の上には、大きく存在を主張する角が生えていた。
 遠い昔にか、それともつい昨日の事か、同じように角の生えたひとを見た気がする。
 それがどんな人だったのかもよく思い出せないのに。確かにそんな気がしていた。

 あの巨大な鳥籠に閉じ込められてからのアリババの記憶は、酷く曖昧だ。
 城を取りまく霧のように、ぼんやりとしている。
 分からないことだらけの記憶の中、それでも理解出来ていることがある。
 自分はこの城からは出られないだろうということ。
 手を引いてくれる少年を、ここから逃がしてやりたいと思うこと。

「     」

 少年の声がする。どうやらアリババを呼んでいるようだった。
 彼の言葉はアリババには分からないものだったけれど、差し出された手の意味は充分過ぎるほどに伝わってきた。
 まっすぐな眼差しに、重なる手のひらに、彼の心が宿っている。
 一緒に、と。
 その強さに、抗えなかった。
 逃げられないと分かっていて尚、その手を握っていたかった。離したくなかった。

 アリババが少年の元へ駆け寄ると、すいと手が差し出される。
 それが当然であるように。ずっと以前から、そうして来たかのように。
 握った手は、暖かかった。
 たった一つこの手のひらだけがあれば、何もかもが大丈夫だと錯覚してしまいそうな程に。

 手を引かれ、歩き出す。
 アリババは少し泣きたいような気分で、繋いだ手を見下ろした。
 ずっとずっとあの鳥籠の中に一人きりだった。孤独でいた事を、淋しいと思っていた事すらも、忘れてしまうほどに。
 心の奥深くに追いやり閉じ込めた感情は、けれど消えてしまったわけでは決してなかったのだと、思い知らされた。
 暖かい、人の手。鼓膜を揺らす、声。
 それらはアリババの心に、ただ染み込んでいくばかりだった。
 この一時が例え、泡沫のものであろうとも。

「……離したく、ない、な」

 小さな小さな声での呟きは、潮騒に浚われ消えていった。
 もし届いた所で、この言葉は彼には通じないのだけれど。
 いっそこの身が、泡に紛れて溶けて消えてしまえば。
 考えて、アリババは唇の端を歪めるように微笑った。泣きたい気持ちの代わりに、ただそうするしかなかった。
 海鳴りは、止むことなく続いていた。



というアレでアリババ視点。
手をつないで歩く、しかも先導が白龍、っていうのがツボでね…!

てゆか原作で放置されてる白龍があまりに不憫で…!!
111夜こそは喋ってくれるかしら。まだ葉王のターンかしら。
 

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