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87夜派生小話

87夜読んだら浮かんでしまったのでー。
感想代わりの小話っ。
白龍くんです。
後で感想も書くかもですが、取り急ぎ置いときまーす。
ネタバレ注意ですですよ!!!

あっ、こんなところでアレですが、拍手ありがとうございまっす!!!!
ちょっとジュダルちゃん人気すぎて嫉妬するわ(笑)

拍手





喪失の痛みと笑顔の理由と。


 憎まない、そう言い切ったアリババの心が、白龍には理解できなかった。
 何も失わなかったのか? いや、そんな筈はない。
 煌帝国がバルバッドに強いた仕打ちを聞けば、失わなかったものの方が少ないだろうに。
 それでも彼は、憎まないと決めた、そう白龍に告げた。それも、笑顔で。
 詭弁にも聞こえるそれが、しかし何一つ偽りのない本心なのだと、まっすぐに向けられる瞳を見たとき、分かってしまった。

 何故、何故、何故。
 喪失の痛みは、哀しみは、怨みは、身の内をいつだって狂おしく灼く。
 黒い炎のようにいつだって心を支配し、ちりちりと焦がす。
 先代皇帝である父を失った時から、白龍の中の炎は消えていない。
 いつだって、何をしていたって、心のどこかでその痛みが渦巻いていた。
 その痛みを、怨みを、悲しみを糧に、強くなろうと決めた。
 何もかもを投げ打ってでも復讐を果たそうと、自身の命に誓った。
 なのに。

 奪われ、失い、それでも尚笑えるのは、何故なのか。
 どれ程考えても、白龍には分からなかった。
 シンドバッド王の言葉の真意は、どこにあるのだろう。
 彼らの、アリババの下で何を学べというのだろう。
 時間が足りないことへの焦燥感は、どうにも拭えない。けれど、シンドバッドが返事を保留にしている以上、動くことは出来ない。
 何より。
 自分と同じように失ったはずの彼が、それでも笑う理由を知りたいと、知らなければならないと、白龍はそう思い始めていた。


END
 

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